野上陽子の摩天楼ダイアリー③

「 今回の日本旅行で感じた事 その1 ~出入国について~ 」

 

明けましておめでとうございます。お読みいただき感謝申し上げます。どうぞ今年もよろしくお願い申し上げます。

 

大晦日にカルロス・ゴーン氏の日本脱出が話題となり、ニューヨークでも話題となっています。真相が次第に明らかになってきましたが、出入国の管理は国により、大きく異なります。

昨年11月から12月にかけて、仕事の関係でニューヨークから出かけ、日本に滞在しました。改めて、日本での「出入国」の手続きについて、感じたところがありますので、書いてみました。皆さんはどんな感想をお持ちでしょうか。

日本は、世界の中で然も安全な国だと旅行者は感じています。安全、時間に正確な鉄道、公共施設が綺麗です。何度も行き来している日本、今回、羽田空港では、今までよりも待たされずに入国出来ました。それというのも、日本の入国手続きは、顔認識と指紋、パスポートの検査が早いです。でもこんなに早くて大丈夫なのかしら?と思うのは私だけでしょうか。

それから出国時にはパスポートと上半身の認識だけでスタンプなしです。上半身の認識は気になりました、どこまで正確なのでしょうか? i-phoneは指紋認識か顔認識ですが、顔認識は正確ではなく、双子や姉妹の認識が完全ではないといわれています。

それから、出国スタンプが無いのです。国によってはまだ目でパスポートを確認する習慣が有り、日本経由でアジアへ行き、何時どこ経由でここに来たかと聞かれて説明する必要が出ました。

もっと厄介なのは、日本出国スタンプが無いため、アメリカでの税金申告上や移民局からの質問に、出国日数計算する時困ります。日本入国スタンプが有っても出国スタンプが無いので日数を自分で記載しておかないといけない注意が必要になります。移民局が持っている出国数字と申請書に書いた数字が違うと問題になります。観光客の呼び寄せの一環として出入国を簡単にして、招かざる客を受け入れる可能性や犯罪者を国外に出してしまう可能性が出るのではないかと考えるのは、私だけでしょうか? そして永住者や長期滞在者が今後増えると米国のように税金申告や他国での犯罪経歴など多種の問題が出てくると思います。

話が逸れますが、米国入国時に犯罪を犯したことが有りますか?警察に捕まったことが有りますか?この質問に、正しく回答する必要が有ります。犯罪を犯しても刑に服せば良いことであり、警察に捕まっても無実であれば問題にはなりません。それよりも正しく回答しないと偽証罪になり、偽証罪は入国拒否の可能性が有ります。それからハワイに新婚旅行で入国しようとして学生時代に不法滞在(許可期間以内に出国しなかった)で、入国時に拒否された例が有ります。米国はそんな国です。

ニューヨークのJFK国際空港では、外国からの渡航者は入国時にかなり待たされます。それはテロ対策の為だけでなく、違法移民や違法就業者、犯罪者などの取締りが厳しいからです。実際に日本からの社員が飲酒運転をして、出張が重なり裁判所からの出廷を何度か延期して、その後に罰金を支払いました。その後就業ビザ延長申請時に却下され、観光許可も下りなくなり、アメリカ大使館で入国許可を取りすべての引っ越しを終わらせました。

日本入国時は何も言葉を交わすことが有りませんが、米国では入国時に会話が有ります。係官がいろいろ聞きます。多分心理作戦で犯罪者を探しているのだと思うのです。

今、カルロス・ゴーンさんの日本脱出で、日本の出国手続きが緩いことが話題となっています。便利で迅速なことは良いことですが、出入国の手続きも、世界共通ではなく、社会の秩序を保ち、市民を安全から守るためには、まだまだ見直さなければならない点が多いと感じます。

今年も、摩天楼ダイアリーを楽しくお読みいただけるように、話題提供したいと思っています。

 

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