参考事例のご紹介

  • 各人の遺留分に配慮をした遺言を残しておいたため、若干の不満は残るものの、家庭裁判所への調停等への法的解決への進展が阻止されたという事例は多いです。
  • 遺言に当たって生前贈与の内容についても、遺言とは別に詳細に、いつ、どんな趣旨で、何をいくら贈与したかの資料を残し、こうした点も配慮をして配分を決めた遺言についても、後日、争われることは少ないと思われます。
  • 高齢者が、遊びに来る子どもの歓心を買いたいばかりに「お前にも遺言できちんと遺産を残してあるから。」という発言をしていたようで、実際はそのような遺言はなく、同居者が、遺言を隠匿したとして、全く話合いや裁判所での調停には、応じず、最後、やむなく審判で強制的に決着を付けた例があります。
  • 遺言は、いつでも撤回、取消が出来、原則、後に作成したものが有効です。女3人姉妹のもとで、順次、生活をして、その都度、争いごとを生じて他の姉妹の下を転々としていた方のケースで、遺族が各姉妹のもとに、合計3通出て来たうえに、最後の自筆証書遺言については、認知症のために、遺言を書くだけの能力があるのかどうか、争われたケースもあります。