今回の選挙では、郵便投票の不正が取りざたされています。毎回、大統領選挙では、票の数え直しが各州で行われます。わずかな票の差が左右しますから当前です。もし、有権者が間違えでなく、故意に二重に投票した場合は、連邦法で罰金と禁固刑になります。
今回は郵便局を通さずに投票しようという国民が大勢います。郵便投票用紙は、期日前投票所へ出向いて手渡しすることで、郵便局を通さない方法で投票できる、ということで、多くの国民が期日前投票所へ、何時間も並んで投票をしています。
わたしの住んでいる、マンハッタンのイーストサイドでは、初日の土曜日に、10時からの投票開始に500人以上の有権者が集まりました。投票までの待ち時間は約3時間(!)ですが、各自人との間隔を開け、投票所内も手の消毒、と新型コロナ感染対策が徹底されています。
これまでは、投票時、会場にて有権者名簿のプリントの中から各自それぞれ自分の名前を見つけ、身分証明書で本人確認とサイン確認をしてからの投票、というやり方でしたから、結構時間がかかりましたが、今年からは、デジタル化され、有権者カードのバーコードを、会場のタブレットでスキャンしする、という方法で行われています。住所も署名も即確認ができて驚くほど速く、しかも確実になりました。
なお、タブレットへの署名、投票用紙記入用の黒のボールペンは、使い回しはしないという徹底ぶりでした。使ったペンは各自もらっていくのですが、このペン、結構日常で役に立っていたりします。
期日前投票がこれほど人が現れるとは誰もが思っていなかったことですが、今年の投票数は今まで以上に多いものになると予想できるのは、2日目で前回より150%多く510万人が期日前投票を行っています。マンハッタンでは、長い時間待っても混乱なく進んでいますが、1週間の期日前投票でどれだけの国民が投票するか興味があります。
野上陽子(ニューヨーク市マンハッタン在住、コンサルタント会社を経営)
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